フラワーアレンジメントと華道
フラワーアレンジメントとは、「花をいけること」また「いけた花」のことです。と説明すると、「ではフラワーアレンジメントと華道はどう違うのか」という疑問が出るでしょう。さて、どう違うのでしょうか。
フラワーアレンジメントは、作品を見てみると、大きさの大小はありますが、その空間内でたっぷりと花や道具を使用します。つまり「空間を埋める」ことで美しさを追求します。一方、華道は空間を生かすことで美を追求する、作品の空間によって「天」「地」「空」などを表現するともいわれているのです。
この空間の捉え方の違いは、つまり向き合うか隠すかの違いでしょう。生きていくことは決していいことばかりではありません。苦しいこと、切ないこと、悲惨なこと、究極には死が待っているのです。フラワーアレンジメントは、そういった「裂け目」を花いっぱいにして、美しく装って覆い隠すこと。一方、華道は切花。切るということで「裂け目」の究極である死を表現し、それに向き合うことを意味すると、そういう見方もあるのです。
たかが、花。されど、花です。
花をいけるにも、その人の思想が反映するものなのです。